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3/05/2013

#48 JR展-世界はアートで変わって行く-

現在、最も注目されているフランス人アーティスト「JR」の活動を記録した世界初の展覧会。


JRといっても、僕らが普段利用しているような電車の話ではない。

会場は以前Chim-pom↑によるひっくりかえる展が行われ訪れたワタリウム美術館。
このひっくりかえる展こそ僕自身JRの存在を初めて知った場所である。

グラフィティアートを路上で始め、壁にタグを打ち続けた一人のフランス人男性は
今や世界中を巻き込み、大きな影響力を持つようになった。

このJRという一人のアーティストはNYの有名なギャラリーに所属しており、
一つの作品につく値段は400万円はくだらないという。
そんな彼は、自身の作品で得た収益をあるプロジェクトに注ぎ込んでいる。
このプロジェクトこそが、JRの存在を世界に広く認知させた所以でもあり、
注目を集めている理由なのである。

そのプロジェクトとは世界各地の差別や弾圧、貧困や紛争など、
問題を抱えるあらゆる地域に巨大なポートレート写真を貼り付けて、地域の人をも巻き込んでアートを表現するというもの。そんなJR(ジェイアール)の活動のトリロジー的な展覧会が世界的にも初めて、ここ日本で開催されている。

JRは先の東日本大震災の被災地も訪れて、自身の活動を行った。


この展覧会は、現在最も注目されているフランス人アーティストJR(ジェイアール)のこれまでの活動を一堂に紹介する世界で初めての展覧会です。 これは、昨年よりスタートした震災後の展覧会三部作の最終章です。一つ目は『ひっくりかえる展』で、既存の社会を変えようとしている世界中のアーティストやアクティビストを紹介し、さらに『坂口恭平 新政府展』では、日常に創造的なレイヤーを重ねることであらたな社会を形成しようという実験でした。
今回はJRが世界中のストリートに展示を始めるきっかけとなった最初の作品から、パリ郊外の公営住宅に住む若者たちの大型のポートレートを中心地のストリートに掲示した「ある世代のポートレート」(2004-2006年)、パレスチナ人とイスラエル人の巨大な写真を両側に提示した「向き合って」(2007年)、世界中の紛争で犠牲になった女性たちの尊厳を守ろうと大きなポートレートを掲げた「女性たちはヒーロー」 (2008-2010年)などこれまでの全プロジェクトを時系列にそってドキュメント映像で紹介します。 
さらに重要なのは、展覧会に先駆け2012年11月、東北の被災地(気仙沼から福島まで)を巡り行った「インサイドアウト」計画の展示です。ポートレート撮影用のカメラと大型プリンターを装備した専用トラックは、東北の漁港の漁師や復興商店街の店主、子どもたち、およそ400名のポートレートを撮影し、それらを街中に展示したのです。このプロジェクトのドキュメントやポートレートは今回の展覧会の一部として発表されます。 JRの活動は自分のメッセージを伝えようとするのではなく、世界中のストリートに誰もが見られるギャラリーを作り、そこで新しい交流が生まれ、さらにそれぞれの地域の問題が世界に提示されることなのです。その活動のために、自身の名前をJRという匿名的なものにしています。 今回の展覧会では入場者も自分のポスター大のポートレートを受け取り、この「インサイドアウト」計画に参加出来ます。 
JRはTEDプライズ受賞のスピーチ(2011年)で世界中の観客を驚かせました。 
JRは言い切ります。「世界はアートで変わっていく」




外観にも大きく貼りだされたポートレイト写真

映し出されているのは全て日本人


JRの活動の主軸は、INSIDE OUT PROJECTという
大きなポスターサイズのポートレイト写真を使ったものである。


「いつも気にかけているもののために、みんなに立ち上がってほしい。地球規模の(グローバル)アートプロジェクトに参加するだけでできるんだ。そしていっしょに、地球をひっくり返して(インサイドアウト)やろう」 JRのことば、カリフォルニア州ロング・ビーチにて 
2011年3月2日、カリフォルニア州ロングビーチで行なわれた TED の会議において、 JR は地球規模の(グローバル)アート・プロジェクト——「インサイドアウト・プロジェクト」——への参加を呼びかけました。これは自分の大きなフォーマットでの「ペイスティング(貼付けアート)」から着想を得たものです。自分がなにのために立ち上がっているかを説明することばとポートレイトを、世界とシェアする機会をみなにもってもらう、というのがこのプロジェクトのコンセプトです。参加者たちの作品行為は記録され、アーカイヴ化され、
そして « www.insideoutproject.net. » で展示されています。2011年3月から2013年2月の間に、12万枚を越えるポートレイト・ポスターが108カ国以上の国々へと送られています。



実際に展覧会期中はワタリウムでフォトブースが設置され、
このポスターを作製することが出来る。
作製したポスターは自由に使うことが出来る。
どこかに貼った写真を
に投稿すればアーカイヴされJRのプロジェクトに参加したことになる。

僕らがいったときなんと、フォトブースは調整中という悲劇。。
なので、こんな感じかなーという具合で
ドット絵の前で撮ってみた。

この日、一緒に行ったキーくん。
ニヤリ。

ニヤニヤ

加工アプリでなんとなくそれっぽくなった。
 実際はこのように作れる。
(後日訪れた、キーくんのパートナーである
りーちゃんの写真を拝借。いいよねりーちゃん?)






一度パスを購入すれば展覧会期中は無料で何度でも訪れることが出来るので、
リベンジしてポスターを作ってこようと思う。

28mmレンズで映し出された豊かな表情が物語るのは
喜怒哀楽の感情と、偏見、先入観、メディアに塗られたイメージとは異なる、
その土地に生き、その場所で起きている問題に直面している人々の
内なる真のメッセージ。そしてそれに呼応し人々は繋がり大きな輪となり
巨大なアートとしてのパワーを宿す。

国境、人種、信仰を超え、その場所を選ばず、世界中に拡散していく顔写真の数々は今もなお
現在進行形で増殖を続けている。

「世界はアートで変わっていく」
JR展はワタリウム美術館で6月2日まで開催中。
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-7-6
tel:03-3402-3001 
fax:03-3405-7714
e-mail: official@watarium.co.jp

会期 2013 年2月10日(日)-2013年6月2日(日)
 休館日 月曜日(2/11、4/29.5/6 は開館)
 開館時間 11時より19時まで[毎週水曜日は21時まで延長]
 入場料 入場料:大人1,000円 学生800円(25歳以下)
ペア券:大人 2人 1,600円/ 学生 2人 1,200円
(期間中、何度も使えるパスポート制)
 主催/会場 ワタリウム美術館 2会、3階、4階、屋外
 助成 在日フランス大使館,アンスティチュ・フランセ

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